「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んで

 英国で生活する著者が中学生になった息子の日常を綴った内容。「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知をへらすからいいことなんだと母ちゃんは思う」という母ちゃんの言葉や「僕は、人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。‥‥罰するのが好きなんだ。」という息子さんの言葉など、ズンとくる言葉が満載です。「ボロい借家の子」と言った生徒に「おまえだってあの地区の住人のくせに」と言い返したときの先生の対応も著者の原体験として書かれています。この本には、日本でも現在起きていることで数年後には多くの人が了解することになる状況が書かれていると思います。息子さんの学校では、「シチズンシップ・エデュケーション」でレイシズムについて学習できているようです。日本の学校では、人権教育をしっかり位置付ける方法がよいと思います。